民謡は難しくないし、古臭くない!日本に伝わる民謡を一曲ずつ解説していきます。第31弾は、秋田県民謡「鷹ノ巣盆唄」
北秋田市の鷹ノ巣駅前・銀座通りで、毎年8月14~15日に繰り広げられる「鷹ノ巣盆踊り大会」は、この唄の発祥地であり、今でも伝承地の本場です♪
児玉宝謹の寸評
秋田県特集10曲中7曲目は、「鷹の巣盆唄」。
北海道の道南盆唄の元唄といえば、民謡通の方にはお判り頂けるでしょうか? 生まれ故郷より伝搬先のほうが出世した、秋田県民謡にしては珍しい経緯を持ちます。
とはいえこうして見ると、この狭い国に1000曲以上も伝わっている理由は、やはり平和に基づいた伝搬力であると、改めて認識させられますね。
歌詞を読んでみよう
「ハアー」私ゃ音頭とって踊らせるから(ソレ) 夜明け烏の渡るまで(ソレ)
渡るまで 夜明けガラスの 渡るまで
「 」夜明け烏は 夜にほれて鳴く( ) 私ゃあなたにほれてなく( )
「 」雨は天から降れども晴れる( ) わしの心はいつ晴れる( )
「 」踊り踊るなら品良く踊れ( ) 品の良い子を嫁にとる( )
「 」今年ゃ豊年泥田の水も( ) 飲めば甘露の味がする( )
「 」踊り踊るなら今晩限り( ) 明日の晩から籠の鳥( )
詳しい解説
秋田県民謡。
北秋田郡鷹巣地方に古くから伝わる盆踊り唄。旧鷹巣村当時までは、台の坂踊りなど6~7種類の盆踊り唄があったと言われるが、現在ではこの唄だけが残っている。
歌詞の内容は、夜明け烏の渡るまでとか、夜を通して踊る文句に相応しく、続き文句には夜明け云々など、次第に恋の唄に移ってゆく。
この唄は土地の出稼ぎ者によって北海道に運ばれ、殆ど同じ歌詞で「道南盆唄」となった。今日ではむしろ北海道で花を咲かせている。
演奏のポイント
盆踊りなので、特に人数も氣にせず、楽しくワイワイと演奏して下さい。
強いて言うなら「盆踊りは太鼓で踊る」ものなので、一番の芸達者さんが太鼓であるべきかと・・・
元唄のプライドを賭けて(笑) 頑張って下さいね~。。。