日本民謡ガイドブック

民謡ガイド㊹ 江差馬子唄 ~歌詞、解説、意味~

民謡は難しくないし、古臭くない! 日本に伝わる民謡を一曲ずつ解説していきます。
「北海道シリーズ全10曲」3曲目は、前回と同じ江差地域の江差馬子唄。新民謡です。。。

児玉宝謹の寸評

詳しい解説書が見当たらなかったので、恐れながら今回は、寸評ではなく思い出話しをしたいと思います。
実はこの曲、父であります亡き先代が、漸く念願叶って自分の会を持てるようになって初めての発表会で「会主の唄」として唄った曲なんです。あまりメジャーな曲ではなかったのですが、新民謡らしい親しみやすさと、お客様が初めて聴いても唄いやすい、何より歌詞が好きだったからということで選んだそうですが・・・僕個人的には「はぁ~、如何にも先代らしいなぁ」と苦笑いなところがあります。この曲をどうこう言うのではないんですよ。ただ、後述する歌詞をご覧頂ければお分かりのように、抒情唄とはいえ、しんみりとした感じですよね。先代はこの発表会の前年、肝臓癌を患って丸々一年、遠回りをしました。誠に得難いご縁によって奇跡的に全快したのですが、そこにいくまでも下積み時代が長く、本当に艱難辛苦を乗り越えて、やっとの思いで独立発会、そして第一回の発表会だったんです。その記念すべき会主の唄!っにしてはあまりに地味やないですか?(苦笑) 僕だったら「枝も栄えて葉も繁るーっ!」的な、ガツーンと元氣で泣く子も笑うほど明るい目出度い曲を選びますがねぇ~ こういう辺り、如何にも幸薄い先代らしさが漂っとるなぁと思うのでありますよ。それでも粘り強く今でも健在なら、いぶし銀とも詫びサビとも言えますが、この3年後に他界するんですもんね・・・
ただ先代の名誉のために申しますと、確かに生きてる間は幸薄い部分はありましたが、現在の先代の御霊は、それはそれは波動も軽く、そして跡継ぎの息子たる僕をずっと導いてくれてます。波動が軽いのは、大好きな民謡を短命ながらもやり尽くしたから。そして導いてくれてるのは、僕のミッションをアシストしてくれてるからです!
長文失礼致しました。

歌詞を読んでみよう

後ろ向くから未練が残る 残りゃ涙が先に立つ
無理もなかろう中山峠 越せば江差の別れ浜

忍路高島その先までも ついて行きたい来てほしい
辛い思いを手綱に込めて 馬をせかせりゃ散る落ち葉

海が見えたらわしゃ引き返す 空の荷鞍に鈴つけて
忘れしゃんすなその馬子唄を 幼な馴染みの蝦夷なまり

詳しい解説

作詞:松井由利夫
作曲:大沢浄二
著作権:東原正絃(画像・映像・音源)

演奏のポイント

お三味線とお唄のDUOです。何なら馬子唄なので、馬子鈴を鳴らしながらもオツでしょうね。
前述のように、新民謡で抒情唄なので、そのように演奏しましょう。って(笑) いや、お三味線の前奏や、歌詞の内容から、自ずとそれはそのようになる曲ですよね。
敢えて言うならば、このシチュエーションを上手く表現するには? キャピキャピの若者では難しいかもですねぇ~
ひと年取って、酸いも甘いも嚙み分けた・・・フム、そういう意味では上記のような、当時52歳だった先代くらいが似合う曲なのかも知れないですね~

 

 

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